Honeytrap of the Strawberry(15禁/擬人化)│高校生×イチゴ。チョコの話と微妙に続き。今度はイチゴ。

*銀時(高校生/後輩)×十四郎(???/先輩)の擬人化小説です。

 








「坂田、まだ拗ねてンのか?」
「…違いますぅ、具合が悪いだけですぅ〜」
ぽんぽんと布団の上から撫でられ、思わず顔を見たくなるが今日は我慢だ。
いつも、俺を翻弄して止まない先輩に、俺は怒っている。
そう、これは怒りだった。




事の発端は、クラブ活動中のこと。
まァ熱血的な指導で、先輩は鬼なんて陰で言われるほどであるが(実際問題、
何度も死に掛けたことがある)本来、先輩はストイックで、クラブ活動が死ぬほど好きなのだ。
廃部寸前だったらしい先代の頃から、盛り立てて復活させ今では、部員数が他の部活と変わらぬまでに育った。
熱血的な指導のおかげで(繰り返すが、死に掛けたことが何度かある)全国大会出場権を掛けて
強豪校と争うまでになったのだ。
厳しい指導に耐えかねて逃げ出す部員もいる、反発して逆に叩きのめされた部員もいる。
その中で闘ってこれたのはひとえに、先輩がいたからだった。





その先輩にクラブ活動中に「なァ、イチゴに興味はねェか?」と聞かれたのだった。
昨今、甘党男子というのが存在するらしいが、俺もその一人で、と言うか代表格であることは間違いない。
「ハイ、スキです」なんて荒い呼吸の合間に言った。
100本ダッシュの最中、息も乱さない先輩の横で、俺は息を乱しながらこれはひょっとするとひょっとするぞ?と期待に胸を躍らせた。
かくいう先輩の一言は、「俺の親戚がイチゴを育ててるんだが、」に繋がり、「良かったら次の休みに行かないか?」になった。
それから俺は脅威のスピードで100本ダッシュを終えたのだが、それは当然の話である。
これはデートといっても過言ではない。
デートに誘われたのだ、と口元が緩んでいても誰も責められない。
意気揚々と目覚ましをセットして眠りに付いたまでは良かった。


そしてデート(?)当日。





「ゲホ、ゴホ…ッ」
運命の神様はやはりいなかった。
楽しみにし過ぎて、夜遅くまで薄着で準備していたのがいけなかったのか、それとも。
俺は高熱を出してぶっ倒れてしまったのだ。
先輩はそんな俺を見てあっさり、同じく先輩であるゴリ先輩と一緒に行ってしまった。
俺の体調管理は悪いけれど、中止してくれるとばかり思っていたのだが。
あっさり別の男と(?)いってしまったのだった。
妄想が妄想を呼び、俺は熱の苦しさから何度も魘されて涙を滲ませた。


だからパックに入ったイチゴとともに帰ってきた先輩に顔を見せられなかった。
今頃イチゴを二人で頬張りながら、何を話しているんだろうから始まり、仲良さげな二人が思い浮かぶ。
確かに先代を支えながら二人で作り上げてきたといっても過言ではない。
部の中でも二人の信頼している姿は何度も目にしてきた。
ゴリ先輩の女好きが有名でなければ付き合っているんじゃないかと疑わしいほど。
(ゴリ先輩は俺のクラスの志村にぞっこんである)
そんな二人が二人だけで出かけたなんて。





悶々と妄想に唸る様に咳をしながら布団の中でいじけて続けている。
するとポンポンと布団の上から撫でる先輩は呆れたように溜息を吐き、
「元気になったら食えよ」と枕元にイチゴを置いて出て行った。
こうなったら意地だと、泣きそうになりながら(実際泣いてたけど)布団の中で丸くなった。
枕元に置かれたイチゴは甘い香を放っていて、それがますます心を寂しくさせたのだった。








「………、ん?」
それからどの位経ったのだろう、眠りにいつの間にか落ちていた俺は真っ暗な室内に時間の経過を探る。
枕元に置かれた時計を一度押せば、バックライトが光った。
どうやらあれから大分時間は経っていたのだろう。
昼間は熱があり、変な想像までしてしまい余り眠れなかったからだ。
甘いイチゴの香が枕元にあって、先輩と行けなかった哀しみを思い出させる。
でももったいないからと、手を伸ばせば暗闇の中、狭いベッドの横に人の気配が唐突にして目を見張る。





「…、え…え、…えええ!?」
「ん、…だよ、うるせェなァ。起き抜けにデッケー声出すんじゃねェよ」
確かこういうことが去年もあったはず、しかしあの夜から何もなかった為夢だと、思ったのだが。
綺麗なお兄さんがまた裸で人の布団の中にいるのだった。
暗く、声には聞き覚えがあるけれど表情などは余りわからない。
それでも綺麗な、と形容詞を付けたくなるほど綺麗であることには代わりがない。
どこか似ている様な気がするが、誰なのか思い出せない。
風邪引いているからかなァ、と思いながら表情を覗き込もうとすれば、ニヤリとその人が笑った気がした。
布団を剥ぐことなく、布団に潜り込んだその人はあろうことか俺のズボンに手を掛けて引き抜いてしまう。





「え、えええ!?」
「だから、喚くな。…声は出してもいいぞ?俺はアイツよりは優しいからなァ」
「あ、アイツ…?ちょ、…ッんん、あ…ッ」
引き摺り下ろされたズボンと下着の内側から覗く自身に布団の中で、お兄さんの咥内に取り込まれたのが判る。
暖かくて湿った感触に、それほど経験がないけれど身に覚えがあったからだ。
でも女の子の口とは違い、その感触は同性同士だからだろうかツボを心得ていて的確に攻めてくる。
だから急激に追いやられてしまい、「あぁあ、ちょ、もう離して…ッ」なんて切羽詰った声を響かせてしまった。
だからきっとお兄さんもこんなにあっさり達してしまうとは思わなかったんだろう。
布団を取り、汚れないように大きく口を開いたお兄さんよりも一瞬速く達してしまい、
白濁をお兄さんの顔に掛けてしまったのだ。





「…、てめ……」
「…ッご、ごめ…ッだ、って気持ちイイ、もん…」
欲望に忠実な年頃なのだから勘弁してくれと懇願するように視線を向ければ綺麗なお兄さんは機嫌を直したようだ。
薄紅色に染まったお兄さんの顔にとろりと毀れる欲望の白い液体は、どこかイケないものを見ているようで。
果てたばかりの熱が再びむくりと力を帯びるのを感じていた。





「あ、ァア…ッ、あ、…ッあ……ッ」
「ん、ん…ッ、声、大きい、って…」
塞ぐように手を伸ばせば、指を甘く噛まれその仕草に思わず目を見開いてしまった。
(むちゃくちゃエロいんですけど――…ッこの人ォオオオ!)
心の中でどれだけ叫ぼうとも夢中で俺の熱を受け止めて膝で腰を振るうお兄さんには伝わらない。
それどころか俺の反応を面白がるようにしてさらに腰を振るのだから戴けない。
もしかしてからかわれているのだろうか、なんて思ったら俄然ヤる気になった。
お兄さんを狭いベッドに押し倒すとそのまま熱を注ぎいれるように突き上げると、
お兄さんの唇は弧を描きながらも悠然とした雰囲気は消え、翻弄されるように熱に踊らされていく。
チュプ、チュク、と濡れて粘ついた音が響き渡り、それがたまらなくエロくて。


口端を吊り上げたお兄さんは、どこか出会ったようなそんな気がするのに思い出せない。
しなやかに背を逸らしながら白い肢体を揺らし、薄紅色に染まる全身を惜しげもなく晒す。
甘い香が熱が昂ぶる度に香る気がして、目眩がする。





「あぁ、あ…ッ、ン、ン―……ッ」
たまらなく昂ぶった肢体を揺らめかせながらも、お兄さんは俺の下で口端を吊り上げて笑う。
それはどこか夢を見ているかのようで、でも熱は現実のもので。
俺は、それを感じながら再び自ら昂ぶった熱をお兄さんの肢体に埋め込んでいく。


それは現実に感じているはずなのに、どこか現実離れしているのはどうしてかわからなかった。








「…、…かた、…さーかた、…坂田ッ!」
「………んん、…は、はいッ!」
耳元で呼ばれる名前に身体を震わせて身体を起こせば、すぐそばに先輩がいて驚いてしまった。
またも物凄い夢を見ていたせいでつい先輩を夢の中のお兄さんとダブらせてしまい、顔を赤らめてしまう。
その様子に手を伸ばす先輩が俺の額に手をやり、「まだ少し熱があるな」と言った。
その手がひんやりとしていて思わず目を瞬かせる。





「…せ、せんぱ…」
「ッたく、寝ぼけてンのか?…またベッドで食いやがって、虫歯になるぞ?」
口端についていたイチゴを指腹で拭われ、その指を舐める先輩の仕草にどこか既視感を覚えて目を見開く。


ってか俺、イチゴ食べたっけ?
心の中で首を捻りながらも、舌先に感じるのは確かに甘い香。
瑞々しく肌を強く反らせ、全身を薄紅色に染めていたお兄さんと同じ甘い香なのだ。


しかし、像を結ぶのは目の前にいる先輩ばかりで。
(…先輩………?)








甘い甘いイチゴの香に浸ってしまうように。
それは何時しか中毒になる。








再び布団を被ってしまう俺に先輩は「また今度イチゴ狩りに連れてってやるから機嫌直せ」と勘違いしたままだった。

後輩×先輩シリーズ、第2弾なんですが。全く恋に発展しないまま気持ちだけが暴走する二人(笑)
てか、先輩は鈍い方が萌えるなァと勝手に馬鹿正直な感じにしてみたんで、もはやオリジナルにしか見えません;;