Love of foam│インキュバス(淫魔)×エクソシスト(退魔士)/18禁。色々創作入ってます、エロ濃い目。

テラテラと光るように身体を滑る汗は、俺たちにとって精気の象徴とも言えるもの。
綺麗に磨かれた陶器のような肌から汗が滲むのは酷く扇情的である。
舌先を滑らせて、それらをすくい取れば舌先に痺れを感じ青磁のような肌を持つものの生業からだろうか。
そんなことを思い出す。

「あ、ぅう、………っ、ぁあっ!」

甘く溶けたように零れる声が転げ落ちる度に、羞恥に眉を顰めて唇を噛み締めて俺をギッと睨む。
全く人間というものは面白い、そんな興味が更に湧くのはこんな時だった。
悦楽に身を任せてしまえばもっと甘美な夢が見られるのに、そんなことを肌を吸い、舐めながらゆるりと笑う。
睨む視線に感情が籠り、射殺そうとでもいうような視線で理性を繋ぎ止めている。
池で溺れる動物が咄嗟に掴んだ藁よりも軽いものだと気付いていないようだったが。



俺、という存在が意識あるものになったのは何がきっかけだったか。空中に銀色のキラキラするものが架り、辺りは薄闇に包まれていた時であった。
四十万に漂う音のない空間より形になったので、静かな周りであっても音が溢れているように感じた。
生きとし生けるものが住まうその場に、俺はいつの間にか存在していたから、何百年それから経ったのかは全く分からなかったが、鳥が風を唄うことを誰から教えられるでもなく唄うように、俺という存在もまた他の生き物の精気を吸う事を覚えてしまった。
初めて人型を取ったのは銀色の月が何度形を変えた時だったか。

銀色の髪にバランスの取れた体躯、緋色の眸はやがて人間たちの知識がついて、魔のものと言われるには分かりやすい符号だった。


ある時代から毛嫌いされ、差別される事が多くなり森の奥の池の淵には人が寄り付く事が少なくなった。
何が違うのか、人と自分の違いについても考えた事はある。
他の生き物は生の時間がとても短い。人以外の生き物はその時間そのものが目的であり、次世代に生を繋ぐことが目的である。
ただ人は、時間が目的ではないのだというのは分かっているが、じゃあなんなのか、というと。

(難しいこと、わっかんねーんだよなァ)

フワリと長い尾を揺らし、欠伸を噛み殺した。どの生物とも愛を寿ぐため、姿形は虚ろである。
今は銀色の被毛の虎の姿をしているが、狐ような姿にも何にでもなり得る。

他の生き物にはない、甘美な精気と芳醇な甘さは、生きる事の目的が他とは違うから?それが知りたいと思うのは。




ざざ、と乱された草木の葉、風や小さな生き物ではない。
匂いも独特で、森の奥の池の傍に生えた薬草を取りに来た娘とも違う。

「は、はぁっ。今日こそ、た、退治してやる」

息を切らして草や木々を分け入ったのだろう、山歩きには不似合いな牧師服の男だった。
この男は祓い屋と呼ばれる生業をしている。だから、聖の力が強く鼻につく匂いは他の人間とは違う。
しかし、芳しい精気がこの男からも匂い立つのは幾ら香を焚いたところで消えることはない。
すん、と鼻を鳴らして獣の姿のままにチラリと視線を向ける。
のそりと顔を少し上げるものの、肩で息をする男はへとへとに草臥れている様子なので、一応待ってから答えることにする。

「退治って、そんな草臥れてて出来るの?」

ふはあ、と欠伸を噛み殺せず言葉を発する俺にむと唇を噛み締めた男は柳眉な曲線を描いた眉根を釣り上げて睨みつけた。
馬鹿にするんじゃねェ、とでも言いそうなそんな視線を向け、構えるのは鋭い切れ味の武器だ。

不死であり、早々消えることはないが実を無くしてしまうことはあるかも知れない。
この男のような姿の奴らに捕まり退けられ消えていったものもいるのだろう。ただ見たことはないけれど。
死霊と呼ばれるものどもは、祓い屋を憎んでいたし、恐れてもいた。だから、煮湯を飲ませてやるだとかなんだとか言いながら、結局消されていったし、あるいは祓い屋を撃退したものもいるのかも知れない。

総じて興味はない、と思っていたのだが、祓い屋に会うと面倒な事になるので今回のように何重にも目眩しの術を掛けて、力のあるものを排除していたのだ。餌となるべきものの通り道を残しつつ。

肩で息をする、目の前の男。名は土方と言う。
街に召し抱えられた騎士団の中にて剣と退魔の腕に特化しており、闇へと還された魔のものは数知れず、血気盛んな様子から鬼の二つ名を連ねている。
年の頃もまだ若く、見目麗しく城へ登壇する姿などは街娘はおろか貴族の貴婦人の関心も高いようだ。俺は他の奴等のように関心がなかったから、噂好きの妖精が話していたのを聞いただけだ。

捕食するべき動物は、自分より力がない。
精気を吸い過ぎれば、生命自体を吸い取ってしまうことが分かっていた。俺のような魔のものとの性交は甘美であるので、夢かうつつか分からない内に疲れ果てるが記憶は保っていられない。
情痕も残さないから、暫くは心地良い痺れが残る程度にしている。そうじゃないと、次の狩りの際に支障が出る。こう言った祓い屋に目を付けられるのを本能で知っていた。
緩やかに風が吹いている様に被毛を震わせれば、剣を構え、呪文らしき長い文言を朗々と唱える様子を眺める。
他のインキュバスと呼ばれる存在は知らないが、生を孕むものからの精気を好むものらしい。だが、生を孕むことが叶わないものとの性交もまた俺は密かに愉しんでいた。
長い文言も難しい呪の印も全く分からない。
多分強い奴?ぐらいで、剣を振り下ろされるより先に、土方の背後に舞い降りる。獣の姿のままの方が柔らかく動く事が出来る。しなやかに尾を揺らし、半歩退がってこちらを睨みつける土方が再び剣を構えるよりも先に鋭い爪を閃かせて飛び掛かる。
呪文や文言も意味が分からなければ、効果は無効なのだ。意味が分かってこそ、言霊は言の葉に宿る、らしい。

軽く尾で剣を打ち払うと、腰に差した短剣を抜いてやった。
ぶる、と被毛を震わせるように人型へ身体を変化させていくと、さらに視線が絡むのが近くなる。

「ック、ソ………ッ!」
「…はぁい、終了ォ。………、残念だったねェ」

しかも、この短剣には身体が痺れる毒が塗ってあるんだ、と感心したように床に落ちていた短剣を拾い上げて眼前に晒す。
愕然とした様に目を見開くものの、土方のズボンから引き抜いたベルトにて土方の両手首を纏めてしまうと頭上に固定する。
ぎ、と強く縛ったため痛みに顔を顰めるが下から睨む眸の強さは変わらない。

「ん、で……、お前には効かねェ、?」
「んん?まー俺のオツムにゃ、難しいんだよねェ」
「ま、さか」

ただ、わからないから?と目を見開く土方にクスリと笑ってやる。
まぁ、必要のない知識ですし?と笑いながら構えた短刀で土方の服を切り裂いた。
ブチリ、と鋭い音がして弾け飛ぶのは、ボタンだろうか。
流れる時間に比例して複雑な構造になってはきたけれど、刃物で切り裂ける脆さは変わらない。
それで軽く肌を傷つけてしまったが、土方は驚愕に目を見開いたまま俺を睨みつける。
刃先に仕込んである痺れ薬にせよ、致死量では無いはず。俺は不死だし、手順を踏んで闇に屠るのが正しい。
その為に一時動きを止める為のものだろう。

「虜にしてヤる方が、気持ち良いだろうけどね」
「………ッ!」
「土方は意識あった方が面白そーだし?」

痺れ薬が効いてきたのだろう動きが鈍くなり、両手を縛られた状態では碌な抵抗は出来ない。
俺から宣言された言葉にぎ、と強く視線は返るも身体は小刻みに震えていた。

「っ、あ………ッ!ふ、ぅ」

柔らかい草の敷いた場所へ移動させると共に、唇を柔らかく唇にて塞ぐ。
薄い唇でも存分に柔らかく、驚き開いていた唇の内側に舌先を滑り込ませ、舌を絡める。
柔らかいそれを拒めず口の中を舐められる感覚に体の震えはより一層増すばかりだ。
ビクリ、と身体を捩らせるのは苦しいだけではないということだろう。
眉を顰め理性にしがみ付く。それに一体何の意味があるのだろう。苦しいだけではないだろうか。
もっと素直に受け止めれば悦楽に溺れることができるのに。
きっと他の生物であれば既に悦楽の波に沈んでいた。
それだけ俺の血は唾液にしろ体液にしろ、他の生物の精気を放出させる役割を果たすのだ。
露わになった胸元に口付け、浅く傷の残る胸元を舐め辿る。

「く、………ッ」

柔らかく舌先で傷口の血を舐める。
血を吸う習慣も無いが、熱い布地に隠されていた白磁の肌が美しく、そこに引かれた一筋の赤が艶かしい。
痛みもあるのだろう、痺れ薬にて震える身体を捩らせ喉を震わせてしまう。

「ごめんなー、傷は残さないようにするつもりなんだけど」
「傷は残さず、……丸呑み、か?」

震える唇で呟く言葉に口端を吊り上げる
。意識なければこの会話すらなかったとすれば、自分の判断は間違っていなかったのだと確信することができた。
俺がどんなタイプの魔であるか、聞いてきただろうに今から身の上に起きることからの逃避か否か。

「丸呑みは面白く無いよねェ、……、ねェ、土方は退魔士だけど、処女で童貞だったりする?」
「な、……ッ」
「教会とかいうとこにいる修道士がなんかそー言ってたからさ」

まァ、良いよ。身体に聞くから、そう言えばズボンをスルリと下着ごと脱がしてしまう。
月が天辺に登り背後から照らしているが、俺は月を背負い口端を吊り上げる魔のものらしくくすくすと笑う。
覆うものが無くなりやっと今から起こり得る事を悟った土方が顔を赤くさせながらも、強く睨みつける。
其処には強い意志もあるが、不安げな影も見逃さない。
震える脚で蹴ろうとするのを制しそのまま膝頭を押し、淫部を曝け出させると、更に顔を赤くした土方が生娘のように見え、思わず舌舐めずりをしてしまう。
生娘など初物はやはり精気の味も濃い。魔のものにとってご馳走とも言えるものなのだ。

「っあ、アア、…、ん、なとこ……、舐める、なッ、……っ」
「ほんひゃほおなあたー、はかはむ?(そんなとこってさァ、気持ちいいでしょー?)」
「ひ、……、やぁッ、しゃ、喋るなッ、アアッ」

脚を広げさせたまま、股間に顔を埋めると胸元を少し弄っただけで硬くしていた屹立を舌先で舐めればぴくぴくと震えながら勃起していく様子に再度舌舐めずりをして口の中に含んでしまった。
経験が浅いのか無いのか、急所を口にされる事に驚き、身体を捩らせて脚を閉じようとするが尖端を軽く吸ってやればそれだけでびくん、と、大きく身体を揺らした。

「ア、アアッ!ひ、………ィ、ッ」

チュウチュウ、と音を立てて吸っていけば尻の下が濡れるほど透明な先走りの蜜が溢れ、俺の唾液と混じり溢れていく。
裏筋を舐め辿り、全体を咥えて口内を使って扱いていけば滲み出る苦味のある液体に口内が痺れる。
やはり聖のものとして加護があるのだろう、焼けるような痛みがある。しかし、其れにも勝る甘美な精気の味だ、と喉を震わせてしまった。
追い詰めるように尖端部分を強く吸えば身体を捩らせて、その双眸から涙を零した。

「アアア、ーー…………っひ、ァッあ、で、出る、からッ離せェ……ッ!」
「ん、んん〜〜(やだねー)」

唇を窄ませて、緩く舌先を裏筋に添わせれば逃げようとする尻を掴み、揉みしだきなら吸えば大きく身体を震わせて屹立を弾けさせてしまった。

「ひ、あーー……ッ!」

ビク、と大きく身体を震わせながら肩で息を吐き出すのを眺めながら舌先で残滓まで掬い取れば、顔を上げてハァハァと荒く息を吐き出す土方を見つめる。

「だいぶしてねーなァ……、俺には好都合だけど」
「ひ、…、なに、する……」
「ナニってェ…、俺は精気を食らうんだぜ?もっと寄越せ」

唇に付いた土方の精液を舌先で舐め取ると、にぃっと笑みを浮かべた。
土方はその時になって初めて闇を覗き込んだような顔をして、恐怖に顔を歪めるのだった。
大きく脚を広げさせ、指腹にて後孔の入り口を軽く突きくるくると指を動かしながら、再び唇に含んだ屹立を柔らかく食む。
僅かに開く蕾を緩く突き上げていけば、痛みからか何なのか呻くような声に、屹立を舐め上げる。
悦楽に繋がるなら良いが、カチカチに窄まる蕾に屹立を突き立てて繋がれば苦痛を産むだろう。
屹立を吸うたびに身体を震わせる土方に合わせ後孔に指を入れ、僅かに動かした。

「………、ひッ」
「チンコも縮こまってらァ、さっさと理性とか捨てちまえ」
「だ、れが、テメーなんかに……、ぁ、くッ」

グッと奥へと指を突き入れてやると、ハクハクと息を荒くして身を捩るものの、縋る矜持の高さに小さく笑う。
人間は誇り高い生き物だが、土方はそれよりも更に誇り高いらしい。
陥落してしまえば、悦楽に身を焦がすことも可能なのに、何がそんなに彼を支えているのか。酷く知りたいと思ってしまった。
指を引き抜くと、後を引くように収縮する内壁に沿わせるように取り出した己の屹立を押し当ててやる。

「初めてだろーから優しくしてやろうと思ったのによォッ」
「ひぎ、ィーー……ッアアア!イテ、ェ…ッ痛ェ……ッ」
「マジで初めてなんだなァ、……、こっち側擦るとどーよ?」

首を振るいながら断末魔のような悲鳴を上げる土方に深々と腰の力で埋めたまま腰を揺する。
すると、苦痛に顔を顰めていた土方の表情に戸惑いが生まれた。
痛みもあるだろうが内側にも性感帯はある。
身体を伸ばし、ゆっくりと立ち上がったままの乳首を唇に含むと音を立てて吸い込む。
それに、合わせて腰を再び深めれば、苦痛だけじゃない声が漏れ始めた。

「ひ、あぁ、………ッく、そ、……ッ、あ、あ、アッ」

眉根を寄せて縋ろうにも抱えられた腰も縛られた腕も意味を成さない。
痺れ薬のせいで身体はまだ痺れているだろう、其れなのに胎内に熱を注がれて喘ぐしかない。
痛みならばまだマシというところか、矜持の高い人間にはさぞ苦痛だろう。
中を深く埋めて行きながら、引きずり出すと熱さにこちらも意識が持っていかれそうになる。
白磁の肌に浮かぶ汗を舐め取ると甘美な精気の味に淫らに笑う。
相手の体重などを考慮しなければならないなど人間との性交は意外に面倒だが、芳醇な甘さのある精気は他と比べ物にならない。
そして土方の精気は今までとは何処か違う。
聖なるもので清められているだろうが、それとはまた違う。

「ア、ア、アッ!ま、た、なんか出ちま、……ッアアーー……ッ」

強く揺さぶられながらうわ言のように叫ぶ土方は理性が吹き飛んだようだった。
其れをタガーにして溢れ出る精気を吸いながら腰を突き上げていけば、屹立は再び射精するものの、直接的な刺激がなかったためか中途半端な熱が溜まったようだった。
涙と閉じられない唇から溢れる唾液で顔をくしゃくしゃにしながらも短い息を繰り返し、溺れまいと必死に呼吸をしているといったところか。
射精したばかりではあるが中途半端に熱が残るのを刺激するように腹を擦り合わせてやれば内壁が別の角度から擦れ、其れも刺激になっていくようだ。

「ま、まだ、イッ………ッアア!あ、あ、……、んッ」

反転させ背後から突いてやると、もう其処には苦痛の欠片は残っていない。
それとも過ぎた刺激が苦痛になるのだろうか。揺さぶられるままに悦楽を貪る様子に加減して精気を喰らうことをしばし忘れ、思う存分に楽しんだのだった。



甘美なる性交とて何れ終わりが訪れる。なごり惜しむように舌先で全身を舐める頃には数回気をやった末に意識を失った。
気を失っているだけだ、と思いながらも激しい性交に死んでしまうものもいる。
気を付けなければ、と思いながらも我を忘れてしまった。

浅い息を吐きながらも目を閉じて時折俺が舌を這わすのを身体を震わせて感じているようだ。
長い魔との性交は人に様々な弊害を産む。先ずは自分との記憶は保っていられない。
僅かに破れた服を着せると、其れは破れていない元の服へと戻っていく。
此れが俺の力ならば、刹那に生きるものとしては相応しいのだろう。誰とも混じり合うが生を育むのでもなく記憶に残るでもない。

「なんだろ、この気持ち……」

すうすうと眠る土方に、忘れられるということを考えるだけで、胸が痛むのは。
いつものように後腐れなく、また時が来れば他の人、動物の精気を吸うことよりを望む。
それよりも安らかに眠る男の精気が惜しいと思うとは夢にも思わなかった。

(…確かにうまー!ってなったけどォ、また何で退魔士?)

芳醇な甘さの香りに此方が魅入られたとでも言うように、解いた腕を、持ち上げて手の甲に口付ける。
不意に、僅かに瞼を震わせて薄らと開いて行く眸を見つめていた。


**


その後、彼の国で、評判の退魔士が誕生した。

その者は魔のものを使役し、意のままに操りながらもその魔のものを退治する事を夢見ている。

「銀時、さっきの情報滅茶苦茶じゃねーか!アホ」
「いたッ、あーそこ右右!!」
「だから、遅いんだっつーの!ちったー学習しろやァアアア!」

賑やかに馬車は山道を下っていく。
道を訂正するためにゆっくりとした歩調にさせ、手綱を銀時に投げ渡すと依頼書を取り上げて見直す。



「土方の身体は学習したけどね〜?」
「馬鹿淫魔ァアアア!振り落すぞ!」

賑やかな馬車は山道を再び走り出した。

何処に行くのであっても、二人は繋がれたままなのだ。




なんか土方エクソシスト側から書きたいのとだらだらシリーズ化したい気持ちになったり
本にしたい気持ちにもなりました。あーもう、エロがしつこくて長くなってスイマセンでした;;