open an umbrella(18禁) | ホスト金時×警察官土方

雨が平等に降り注いで、ただ独り。

それでもいいと思っていた、それでも自分には当然だと思っていた。




**





サァ…


温かいお湯が雨のように二人を濡らしていく。ほぼ着の身着のまま
もう待てないとばかりに引きずり込んだのだ。始めは冷たかったがゆったりと流していけば
次第に暖かくなるそれにもう気付くことはない。
口付けだけで熱くなってしまった身体に、それが触れてもとくに
暖かく感じることはないからだ。
すでに雨でずぶ濡れだった自分はともかく、土方のスーツもシャワーで濡れてしまい
文句を言われるかと思ったが、それはなかった。
と言うか出来ないのだろう。それほど急な熱に飲み込まれ、
咽喉を晒してる土方に目を細めることになった。
否、慰められているのは自分のほうなのだと熱に飲み込まれてから気付いた。



「ん、ん…、…ッ……ッん…ッ」
咽喉を雛鳥のように何度も上下させて、舌と唾液が絡むのに任せて咽喉を鳴らす。
その音に再び身体の欲が煽られて、目の奥がちかちかする。
それでも逃げない土方の様子に煽られるまま、背筋を撫でる。

シャワーのお湯でくっついた布は土方の背に貼りついて水を吸って重くなっている。
それに暫く指でなぞった後、唇を解いて微笑む。
喉奥まで舌で辿ったように息を切らす土方に此方も互いの唾液がまじりあったものを口端から垂らし
それを拭う事もせずに、再び唇をあわせる
そうして土方のネクタイに手を掛けると、水を吸って解きにくくなっているそこをぐいっと
引っ張り解いて行く。
口付けを息も絶え絶えに受けている土方もそれに気付いたのか、俺のジャケットに
手を伸ばし脱がせにかかってきた。
互いに脱がせ合い、中途半端に服やズボンを身体にまとわりつかせたままで
脱がせる時間すら惜しいと言うように互いの唇を食むように柔らかく口付けをしたままで。



「…ンン、……ッ、ぁ…ッ、…は…ッ、…ぅあ…ッ?」

余裕を失くす自分に身体がついてこれずに悲鳴を上げているのを見計らって
浴室の壁へと手を付かせるために身体を反転する。
そのポーズに慌てたように此方へと視線を向ける土方の首筋へと口付ける。



「ん…ッ、…は、…き、んとき………ッ」

「ぐちゃぐちゃにしたい、って言ったじゃん、手ェついてて?」

「…ッひ、…ッぁ…ゃあ…ッ!」

屈みこんで双丘の曲線を撫であげると奥まった部分に躊躇いなく、顔を寄せて息を吹きかける。
まだ乾いたそこはそれだけで、細かく震えていて。その震えすら愛しく思えて舌で隙間を舐めれば
その途端に跳ねるように反応が返された。
滑るタイルに手を付いて必死に足に力を込める土方の双丘を割り開くように
両手で力を込めて襞を舐め、自然に柔らかくならないそこを溶かしていく。


硬く閉ざされた蕾を突付く様に舐めれば、それだけで内腿に振動が伝わり
全身が薄く欲の色へと染まる。
割り開いた奥はすでに緋色に染まっているが、唾液と湯で光り
さらに柔らかく解けて振動を始めていた。



「…ッ、ぁあ…ッ…ぐ…ぅ……ッ」
タイルが滑るのかうまく突っ張れず、しかも脚から力が抜けてくるとあっては
筋肉に力を入れ異物を排除しようにも力が入らずにいた。
そのため柔らかい舌の侵入を拒めず、際どい場所を何度も突付かれて
声は篭った熱気の中、響き落ちていく。
いつもより声が反響するため焦った様に、唇を噛んだり声を呑もうとするが
一度飛び出してしまった声は戻らない。
甘く解け、媚びる様になって浴室のタイルを反響させる。
唾液を含ませた舌で割り開くように舐め、内側の襞を舌で突付けば
「あぁ…ッ」と切羽詰った声が響いた。土方の熱は固くなり、支え無くても
先端より透明な蜜を滲ませて、タイルにこすり付けている。


先ほどまで閉ざされていた箇所は綻んで、沿わせた指をそっと
口の中で吸うように蠢くのにあわせ、奥へと指を進ませていく。



「…なァ、自分でぐちゃぐちゃになっていくの、…わかる?」
「ぅう…ッ、は…ッくる、し…、…」
呻きながらも俺の言葉に頷くように何度も首を振る土方の双丘に口付けると、
指をゆっくり回しながら突き入れる。
その動きに濡れた音が響き渡るのが、いつの間にか静まり返った浴室内に
大きく響いた。
際限なく降り注ぐ雨とは違い、シャワーは時間になれば切れるようになっていた。
指を食い締めるように力が篭ってしまうのを、震える足で何とか力を抜こうと
貪欲に取り込み始める。



そのしぐさに自分は与えているのではなく、与えられているのだと知るのだ。
人との繋がりを信じられずに、雑踏の中で、雨の中でネオンを見上げていた。
誰も信じられず、自分のことすらも信じられない。
そんな中で、与えられた傘。
平等に降る雨をただ受けるだけしかなかった自分に、差し出されたのは。






指に絡む襞の動きすらも愛しくて、唾液とお湯を注ぎ入れるようにゆっくり奥を広げれば、
受け止めるのに慣れてしまった身体は足りないと言うように震える。
充分に解かれた感触に、中途半端に脱ぎかけたそこを剥ぎ取りように脱がせる。
そこに熱の中心を押し当てると大きく身体が震え、タイルについていた手がギュッと丸まった。



「…なァ、…早く、お前ン中入らせて…?」
「………、…――ッ!ァ―…ッ!」
「…ふ…ッ、…ッ」

腰の力で少し強引に分け入ると、そこは濡れているにも関わらずやっと得られた熱を
離すまいと締め付ける。
それでも懸命に力を抜き取り込もうとする土方の蕾の奥へ
突き上げていくと、蠢くその箇所が痺れるように自身を包んでいく。
背筋をぞく、と震わせると双丘を軽く持ち上げてゆっくり回すと
悲鳴とも付かない声を上げて背を仰け反らせた。



「ァあ…、……ァッ、んん…ッァアア…ッ!!き、…んとき…ッ」

奥が柔らかく解けたのを感じたのと同時に、尖端部分に吸い付く
感触に目眩を感じて大きく息を荒らげれば、それが聞こえたのか再び締め付けるように
内壁が絡む。



「…ァあ、…イ、…イ、いい…ッ!…ひ、ア――…ッ」

「…ん、あ、ったけェ…、ナカ…、…ッ」
揺さぶられるままに引っ切り無しに甘い声を零す土方に、腰の動きを
激しくしていけば、不安定な体勢ながら腰を揺らし応えてくる。



傘なんてわずらわしいと思っていたけれど、
差し出された、それはきっと。
冷たい雨に濡れないように、独りきりでいないでいいように
傍にいてくれるこの存在そのものだった。








崩れていくように、ほぼ同時に吐き出した熱の余韻に身体を
震わせながら二人して浴室の床に座り込んだ。

それだけで深く繋がっていた箇所は解けて行くけれど、まだ名残惜しいのか
絡む内壁が蠢いたのを感じて喉を震わせた。


そうしてどちらからともなく、口付けをし合うと湯なのか汗なのか
分からない水滴に塗れながら次第に深くなる。
呼吸が苦しくなり、互いに息を荒げて
唇を離せば、再びどちらからともなく笑ってしまう。


切羽詰って、欲しがってそれでもまだ足りなくて。
貪欲に欲しがる子供のような自分に、呆れながらも手を伸ばして抱きしめてくれる。
お互いびしょ濡れになりながら、笑い転げるのは滑稽だろう。





「は…ァ、…はぁ・・・ッ、…お前、…急ぎすぎなんだよ…」

「…はッ、…は…でも良かったろ、すっげー中、プルプルしてたしぃ…?」

そう言って濡れた蕾を指でなぞると、払い除けられなかった悔しさを
滲ませながらヒク、と蕾は震えて蠢いた。
物欲しそうな動きに視線を向けたまま動かない俺に業を煮やしたのか
バシ、と叩かれたと思ったら、「こっちを見てろ」と怒られた。
自分の身体にまで嫉妬するってどうよ、と笑いながら視線を向ければ
赤らんだ目元は少し照れたように弛んで、その視線に耐えられぬように動かない腰のまま
口付けをせがむように手を伸ばした。




もう独りで雨に耐えなくてもいい、そういわれている気がして目元を弛ませて
そっと唇を合わせた。
雨の温かさよりも、傘を傾けてくれる人の優しさのほうが暖かいと教えてくれた。
いつかは自分も傘を傾けられるようになりたいと思った。
手を引いて口付けを深めていけば、「これ以上、此処じゃ…」と言われ、
「何処だったら、これ以上して欲しいの?」と唇を食めば、無言で抱きついた腕の力が込められた。



その後濡れたスーツをクリーニングに出し、土方が出勤する前までに届けられた
スピーディさに驚いていると、「住んでるくせに、お前が知らない事ばっかりだ」と笑う土方に
ムッとしながらも、「住んでないのに、お前が知っている事ばっかりだな」と
呟くと、シーツを纏ったまま顔を赤らめた土方は、「早く飯作って来いッ」と怒って蹴り飛ばした。
人使いの荒いと言いながらも笑ってしまう。
自分のマンションに土方がいつも訪れている証拠であり、居場所を作っている証拠である事が嬉しくて。




カーテンを開けると、雨が夜の内にすっかり上がり、雲の切れ間から朝日が顔を出していた。
朝日に縁取られた恋人の身体をもう一度抱きしめると、今度は蹴りは来なかった。

ただ照れたように「甘えンじゃねーよ…」と言われ、頭を撫でられた。
そう言いながら甘えさせるのが上手い恋人に、傘を差し出されるように甘えてばかりだ。
好物でも作ろうか、なんて考えながらしばらくそのままで。








**








大きな傘のように、自分に傾けられた心。

それがあれば、雨の冷たさも強い風もただ独り耐えなくてもいい、と。




傘を持つ貴方と二人で超えていけるから。












Because even if it rains, you hold out an umbrella.