Need(18禁) | ホスト金時×警察官土方

いつの間にか伸びた線はそのままに。
それが変化することを怖がって見つめ、その場に長いこと立ち竦んでいる。

どこまでも臆病もので、貪欲な自分を認識するのが嫌だ。

もう一つの点である金色の点は他の手を断って
自分に向かって手を伸ばした。


それにどんな意味があるのか、自分はまだよく知らなくて。





**


「ちょ、もうしつこい…、…ッん」

「ばぁか、明日休みなんだろ?…こんな時にヤらねーでどうすんだ?」

「…ていうか、そういいながら…ッぁん」

フットライトだけが照らす部屋には二人分の吐息。
部屋の照明が落とされているから窓から見えるのは、それこそ宝石箱を
ひっくり返したような夜景。

しかし、それを堪能させてくれそうにない。
甘く、しかし絶対離してくれそうにもない強い両腕の持ち主は。




ベッドが主と俺の身体をすっかり受け止めてスプリングを利かせている。
広くそのいいスプリングを体全部を使って堪能することになった俺は、
今夜もその贅沢な金色の夢におぼれている。



薄暗くされた部屋でも完全な闇にはならず、しかも目が慣れてしまっている
今では互いの顔もしっかり見えてしまう。
夜景の明かりで逆光になっていた金時の表情すらも見えるように
なっている。
口付けられ頭の芯が朦朧とする。暖かくて強制夜勤となった身体は深い眠りを
欲して何度も意識を失いかけるが、すぐに柔らかくその腕が
快楽の波へと浚い、囁きかける低い声が眠りから快楽の天辺と誘う。

腹の虫に邪魔された寸止めは、金時の闘志に火をつけたらしいのだ。
別に自分が悪いわけでもないのに、その責任を取ってとばかりに
ベッドに投げ出されたのだったのだが、満腹になったことで眠気に負けそうになった
自分に勘付かれたようで流石にバツが悪く思った。


金時の手料理は本当に美味しかった。
焼き豚の入った五目チャーハン、卵の中華スープ、デザートは杏仁豆腐。

焼き豚も手作りらしく、それだけで食べたいといったら笑いながら、「今から体力
つかうらか、明日にとっとくな」と言われた。
その断定的で直接な言葉に思わず顔を赤らめて俯いてしまう。


何でも思い通りになるなよ、と呟くもののチャーハンをレンゲで
食べ始めた金時は「何か言ったか?」とどこ吹く風だった。



『レンゲの絵文字ってねーんだよな』

そんなところにも拘っている金時に可笑しくて笑ってしまいながらも
まめまめしくする金時に、金時の仕事のことを思えば、ナンバーワンで
あり続けることへの職人技を見た気がした。そんなことはプロであれば
当たり前だと思いながらじわりと胸の底に宿る感情がある。

次第にレンゲを動かす回数が減ってくる俺に、金時は
「疲れたか?」と気遣いながらも顔を上げた俺に「満足したら
寝せてやるから」とにっこりと笑みを浮かべた。


低くて甘い声。
囁かれたら自分はどうでもよくなってしまう。
金時を囲むであろう女性たちのことですら。

操られたように両脚をみっともなく開いて金時を誘う。
低く囁く声はまるで毒だ。
いつかはそれに浸されて、動けなくなるのかもしれない。
それでも浸される甘い毒に自分はもう、過剰摂取してしまっているのかもしれない。


「十四郎…」

「…て、めーの、…満足…て、…ッんぁッ!」

「…満足なんて出来るわけねーだろーが、…いっくら喰っても喰い足りね…」

揺さぶられても大きなベッドは軋むことはない。
音はベッドマットに吸い込まれていく。

金時は、俺は十四郎のベッドの方が好きだけどねーという。
どうやら軋んだ音が余計エロい気分にさせるらしいのだ。
しかしアパートは壁が薄いから、隣の奴にいつ苦情を言われるかわからないだろーが
と一応常識的に責めれば、金時はにんまり笑う。
どうやら隣は空家らしい。しかも押入れと繋がってらしいということまで聞かされれば
確かに左隣りの部屋の音も気にならねーなと気づいてハッとする。


『…なんでてめーが隣近所の事情とやらに詳しいんだ!』

そう怒鳴ればいけしゃしゃあと金時は『近所の奥さん情報〜』と社交的な
面を覗かせた。挨拶する程度の付き合いしかしない自分とは違い
八方美人と罵れば『必要なことしか話してねーから妬くなよ?』と笑った。
きちんと営業しといたけど、と言われれば黙るしかなく。


腕を解かれてベッドに身体を左半分押し付けるように繋がって揺さぶられれば
いつもとは角度が変わって深く交わる。
金時の陰毛が柔らかく臀部へと押しつけられればくすぐったいよりもそのリアルさに
身体が震えてしまう。
足を曲げて大きく広げられた個所からは濡れてねばついた音が溢れ
蕩けるように体の奥が蠢く。


「アぁぁ…ッ、き、…んときィ…ッ」

「…ふ、3度目だって言うのに、…随分濃い蜜滲ませてるけど」

溜まってるんじゃねーの?と耳元にダイレクトに甘い声が交る。
耳からも犯されているような感覚に金時の屹立を締め付けてしまい、
言われたとおり、滲んだ蜜は白く濁り玉のように鈴口から
次々と溢れ、シーツへと毀れ落とされていく。
首を振り、押し付けられた顔は熱く、全身が発火したようだ。

耳朶を舐められ甘く噛まれれば、先ほどまでしつこいと騒いでいたというのに容易く
波に溺れさせられる。
突き落とされて息が出来ないというのに、その波の腕は優しいので
簡単に夢中になってしまう。
死と隣り合わせであるのに、関わらず。
声が柔らかく水中から聞こえるようにこもって聞こえる。
舐められた耳穴から注ぎこまれれば当然だと思いながらもその声に向かって
手を伸ばす。身体が不安定にシーツに埋もれているというのに
繋がった屹立と金時の両の腕が引き止めて、そして投げ出す。

その矛盾した動きに震える腕を伸ばせば、引き起こされて
またその不安定さに身悶えながら、奥を突いていた銀時の屹立が
別の個所へと擦られ大きく体を撓らせた。


「…ッふあ――……ッ!、…ィ、ク…ッ」

引き寄せられたまま銀時の背中に腕を回し、座ったまま同じく起き上がった
銀時に再び揺さぶられれば、流石にその動きにはベッドが不満げに
軋しむ音を立てた。
両脚の下から腰を掴んで突き落とされれば、大きく足を広げたまま
逃げることも出来ずに今までとは違う深さを抉るように突き上げられ、
三度目の吐精を迎え、流石に量は減ったが濃い蜜が自分の腹とシーツを
汚す様を間近で見せ付けられてしまい、しかもほぼ同時に
内壁が受け入れていた屹立をきつく締めつけてしまい、再び中を濡らされる感覚に
押し出される様に蜜を溢すと腕の力を抜けた。

そして、ベッドに後ろから落ちるように倒れる。
その反動で3度ナカを汚された内壁が緩んで屹立を柔らかく食みながら
手放ししてしまう。


ベッドに落ちてシーツに再び後頭部から埋まると、その軟着地にも
呼吸は止まることなく、肩で荒い呼吸をし続ける。
屹立で埋められていた襞が収縮するのに合わせて、出された金時の蜜を
溢しているのが分かり、力を込めようとするもののそれが出来ず
体にも力が入らない。
同じように荒い息を吐きながら毀れた蜜を掬うように指でその箇所をなぞられれば
内腿は震えてきゅと蕾が収縮するのが伝わる。
それに益々羞恥を覚えて、力の入らない手でシーツを掴むと顔を隠すように
押し付けた。

「…満足、か?…」

荒い息で途切れながらそうシーツの中より聞く。
満足したら俺のところからいなくなる?
客の女性たちとは毛色の変わったやつだから喰い甲斐もあったかもしれない。
だけど、それも飽きてしまえば自分は役目を終えて捨てられるかもしれない。
動かない身体をシーツの内へと潜らせて沈ませる。

広いベッドはすぐに金時に届かない。広すぎて場所が余る。
金時の心の中のようだった。

嘘の愛を沢山囁いてもまだ埋まらない胸は、自分では小さすぎて見つけてもらえない。




掌の力を込めて身体に力を入れればシーツの上から腕を回された。


「ばーか、逃げようったってそうはいかねェからな。
…どこまでいっても満足しねーから、…十四郎に」

シーツごと抱きしめられ、そんな甘い毒に溶かされる。


たとえそれがリップサービスでも、信じてしまう?
すでに毒が回って後は、甘い声に溶かされるだけだから。




シーツを跳ねのけられ、いつの間にか横にいた金時に正面から抱きしめられる。

まだ冷めない熱を互いに持て余すように互いの身体へと手を回す。




この身体の熱だけは信じたいと思った。












夜景を彩る明かりが消えぬうちに、空が白々と明るくなっていく。


それでも互いの手は離さないまま。
宝石箱の中で豪奢な金色の夢を見続けている。














**










長いこと甘く濡れた時間の延長線が紡がれる。
線とは点と点が繋ぐもの。
繋ぐ点があればどこへでも伸びる。

時間や空間を越えて。
妨害するものは全て乗り越えて、交わし、ときには戦って。



いつか妨害が届かぬほど傍に寄り添った点と点は
強固で離れて行かないだろう。










You like it than anyone above all.