no title(15禁)│3Z銀八土。何もしない先生に焦れて乗っかる土方君の話。

愛してるなんて言葉が足りない。
愛してるの最上級ってなんだ?愛は恋より強いというけど

それ以上はないってことなのか?
それならば俺が銀八に抱いている気持ちってなんだろう。
銀八一人に気持ちは真っ直ぐ向かっていく、この気持ちは。

想いは伝えれば無くなるものではない。
だからこんなにも胸は痛むのか。触れてもらえない、それだけで。


なぁ、先生は俺をどう思っている?





**





告白をして俺たちは恋人と言う関係になった。


もちろん、玉砕覚悟で告白したのは俺で、
先生は「イイよ?」と分かっているのは分かってねぇのかそういって頷いただけだ。


これまでも人と付き合ったことは、ある。
でも手順を踏んで付き合いたいと思うのは銀八だけだった。



3年生になって初めて担任になってから、妙に視線に入ると思っていた。
教師であるし、何よりジャンプを教科書代わりにするわ、教室内で堂々と煙草を吸うわの
酷い教師だった。それなのに懐は広いのか生徒に慕われていた。
しかしどこまでがボケなのかもわからない、はぐらし方にイライラし通しなのに
ふいに間合いに入ってくるような大人な対応(?)に呆れたりして振り回されていた。




それなのに。


逆にその言葉の気安さに安心している自分が居て、何度目かにあいつの部屋に上がりこんで
煙草の匂いと声に耳を傾けながら転寝している自分が居た。


目が覚めてぼけっと視線を彷徨わせているといつの間にか目の前に居た銀八に小さく笑われた。





『丸くなって寝るなんて、まるで猫みたいだなァ』

寝ていた自分に驚いた。そして、それを見ていたらしい銀八にも。
それだけ、銀八の側が居心地良くなっていた。
存外銀八は自分に甘く、優しく笑う。それこそ自分のような笑いではないが。

俺にとって銀八は絶対で。




傍にいるだけで良かった、なんて3ヶ月たった今、欺瞞だったといえる。


傍にいれば触れたいと思うし、触れて欲しいとも思う。
キスもしてぇし、…その…っていうのも、興味はある。
興味本位でそういう話になったこともあるが、すぐに興味を無くしたように話を反らされる。




自分が未成年だからだろうか。
大事にされているのかもしれない、…だけど。




そう意識したら止まらなくて、銀八をもっと傍で見ていたいと思った。




「……土方?」

そう思っていたら…勢いあまって押し倒しちまった。


「……」


でもこれからどうすりゃいい?











今日は両親のいない俺の家に連れてきた銀八とDVD鑑賞をしながら
互いに好きなポーズで雑誌を捲ったり、お茶を飲んだりしていた。
銀八はベッドに凭れ、手元に置かれたジャンプに視線を向けながら、
DVD鑑賞という離れ業をやってのけ、
俺はというと、銀八を意識して集中したいという理由をつけて距離を置き
お茶を傾けながらDVDを見ている。殆んど寝転がりながら。

騒音になりつつあるスピーカの音量を軽く絞って寝転がったまま
横に座る銀八の横顔を見上げた。


凡そ性的なこととかそういったことに慎重であると予想がついた。



(俺と付き合い始めて、もう3ヶ月も経つんだぜ?)




そろそろ我慢の限界だった。

そう思ったら途中である人の恋愛などそっちのけで
横に座る銀八を半ば引き摺るように押し倒した。
これには流石の銀八も驚いたらしく、されるがままに見上げていた。



それに俺は気をよくすると銀八の上に乗り上げて見下ろした。…まではよかった。


噂ばかりが先に立つ容姿に似つかわしくない土方は、
性的なことに殆ど認識がなかった。


付き合ったことはあるものの、剣道よりも興味が湧く相手は
銀八一人で。



「土方…、…」

「…俺が待てねぇんだよ、…良いから黙ってろ」

そういって唇を近づける。まずはキスだ。


唇を近づけた俺に、銀八は見たことない笑みをみせた。




「…先に手を出したのは、土方の方だからね?」

文句は言うなよ。



そういわれたと思ったら逆にベッドに引き倒されてしまう。
視界が変わったことにぱちぱちと瞳を瞬かせていると
眼鏡を外した銀八が見下ろした。その視線に驚く暇もなく露にされた胸が高鳴る。


…で俺が下?




「ちょ、ちょっと待ったァアア…ッて、せ、…先生…ッ」

「待てないとかいったのはお前だろ?」

確かに言う事は言ったと思う。
不慣れにも押し倒して、その後のことはまったく考えていなかったともいえるが、
これは情けなさ過ぎるんじゃないだろうか。



抵抗しようにも自分よりも逞しい体格の銀八に乗りかかられて抵抗できる筈もない。
なによりも。


「こんなに熱くさせてさァ、…若いってイイね?」

緊張か、何かはしら知らねぇが俺は押し倒されておっ勃てていたらしい。
そりゃ緊張もするだろ。男も銀八も男で、…それでも勢いで押し倒した。

それは、それほど銀八が欲しいと思ったからで。


深い所で繋がってもこの思いは立ち消えないものなのか、それを知りたい。



「…ッンぁ…ッ」
引き下ろされたジッパーから意外に器用で長い指が俺の熱を探ろうと伸ばした。
それだけ、…それだけなのに濡れた声が上がる。
切羽詰った状態で、夕暮れとはいえまだ日の光でお互いが十分見える時間帯で。



それなのにこれは現実、それとも非現実?
今まで傍にいることすらもためらっていたのに、この手馴れた手は何だ。
這い回る指先がダイレクトに下の毛を探る。
引きとめようとした指が銀八のシャツを掴む。堪える様に顔を顰めながら。



「…ッく、ぅ…、せ、んせ…」
唇をかみ締めるが堪えきれず、悔し紛れに銀八を呼んでみるが、

それすらも自分の声には聞こえない。
浅ましく相手を求めて啼く発情期の猫のようだ。



自分の鳴き声に煽られる様に肌蹴た胸元からスッと手が伸びる。
胸が大きく緊張に震える、みっともねぇ。
それに気づいたのかあやす様に撫でられる。

くすぐったさが心地よさに変わり何となく腰をもぞもぞと
ベッドの上で揺すると小さく笑いながら
直接熱くなった箇所に触れられヒクと喉を揺らして固まる。



あのチョークを持ち黒板に向かっている手が自分の奥まった窄まりを弄っていると思うと
それだけで息が詰まりそうになる。
早くも触られた時点で極めてしまい一度自分は達したのだから
少しは待てるだろうとたかを括っていたが、甘かった。それだけ丹念に肌に伝う指に
身体は燃やされるように熱い。



接合した部分が火傷でもしたように熱くて溶かされそうだ。
痛みと異物感に腰が逃げれば引き寄せられ打ち据える。
硬く熱い銀八の熱が狭い場所で

動きまわる。


吐息に薄く瞳を開ければ銀八も熱に浮されたようにこちらを見下ろしていた。



つまんねぇ意地張って何してんだって思った。
そう思ったら身体の方が先に反応した。
自分の声じゃないような悲鳴に驚く間もなく襞が収縮して奥深くで

銀八を締め付けると情欲は吐き出された。
少し遅れて腸内へ銀八の熱を感じると銀八の肌に爪を立てて涙を零した。







息を切らして目を閉じると、額の汗を
拭われる様に額を露わにされて顔を隠せず、瞑った目に力を込めてしまう。


銀八の熱を感じれば、引き返せない。
分かっていたのに、欲しくて堪らなくなった。
銀八の熱を感じれば自分の一方通行だとは思えずに体が先に
反応しちまうなんて。






もう観念する?
薄ら開けた瞳に困ったようなそれでいて幸せそうな笑みを乗せた
銀八に、もう一度口付けをせがんだ。






**





幼い恋はいつしか愛に変わる。
それは必然のような運命で。
二人で時間をかけて育てられるのだ。

大事過ぎて手が出せない大人と、それにじれて乗っかる子供の話(笑)こうやって考えると
銀八先生はロマンチストだなァと思ってしまうんですが、書き手がそうだからでしょうね(笑)