階段の上でHAPPYBIRTHDAYを(18禁)| 銀八先生×高校生土方君

誕生日にはアパートに遊びにおいで、そんな風に言った先生の言葉が嬉しかった。
金ないからきっと手料理、を食べさせてくれて…(金がないと強調されるため)


お袋が「折角料理を豪華にしようと思ったのにねェ」と残念そうに言うのも振り切って玄関で靴を履いていると、
「十四郎〜」と声をかけられた。





「…、何?」
「うふふ、友達にお祝いして貰うんだから、コレぐらい持って行きなさい」
そう言って手渡された箱はずっしり重くて甘いもの、甘いもの苦手だと知っているが誕生日だから、と用意したらしい。
なんか自分で用意したみたいだが、先生は喜んでくれるだろう。
友達によろしくね、そんな風に言う母に後ろめたさを感じないでもなかったが、


先生のアパートは差し掛かるときにはテンションは上がりっぱなしだった。
チャイムの音に先生の声が聞こえた時は、胸の高鳴りが自分の耳の奥に反響して煩いぐらいだった。





「いらっしゃい、今メシ作ってるからよォ。中に入って待ってろ」
「お、…お邪魔しまス…」
エプロンをした銀八が現れて、扉を開けてくれた。
その様子に少しだけ笑うと「料理の際のバトルスーツだろ」って屁理屈を捏ねられた。


「学生はいいよなァ、明日も休みだもんなァ?」
今日は泊まっていくだろ?と口端を吊り上げて此方を振り返る銀八に靴を揃えていた俺は
お泊りグッズをこっそり忍ばせてあるのが気付かれたのかと耳まで熱が昇った。


「あ、あれは明日部活行く用、で……」
「残念でしたァ、明日はお偉いさん方の都合で教師以外は学校内は害虫駆除薬散布のため登校できませーん」
だから自主連って嘘も通用しねーからな?と楽しそうに笑われ、口に用意した嘘も発せず口をパクパクさせてしまった。
恥ずかしさのあまり、ケーキの箱を投げつけようとすると、小さく笑った銀八はその手を止めて耳元に言葉を落とす。





「わりぃわりぃ、嬉しすぎて苛めちまった。…俺も大概余裕がねぇんだよ」
「…え?…せ、んせい、も…?」
「当たり前だろー、男としてお泊りグッズ持参で恋人がやってくるなんてさァ…余裕なくなるに決まってるだろーが」
ソファの方にいって、座って待ってろ。そう言って踵を返す先生の目元は赤くなっていた。
あー、暑ィな、そんな風に誤魔化しながらキッチンへと歩いていってしまう銀八に、更に赤くなる思いだった。
ちょっと気持ちが浮ついているかもしれない、そんな風に思いながら幸せを噛み殺せない気持ちでソファへと座れば。
そこにこれ見よがしにおいてあったのは、女性物の制服で、…俺たちの学校の制服とは微妙に違う気がする。
リボンの形とか…、ってそうじゃない。何でコレがここにあるのかということだ。
ふわふわした気持ちが霧散して、嫌な事を考えてしまって頭の中がぐるぐると回ってしまう。


先生は俺のことが好きといって悩んでくれていて、その俺も気持ちに気付かされたけれど、
もしかしたら俺以外にも好きな人がいるかもしれないなんて考えもしなかった。
俺はもう恋人になったから、次に告白する人を決めているのかもしれない。





「ぅいー、出来たぞー。お前甘いのはダメとして辛いの平気、…ブッ!」
「キャッチアンドリリースかァアア!このヤロォオオオ!」
平気だと言いながら自分の我慢のほうが効かなかった。
握り締めていた制服を投げつけると料理を持っていたため両手が塞がる銀八の顔にクリーンヒットした。
幸いというべきか、料理は蓋の被った鍋ごとだったため被害はなかったが、いきなりの攻撃に銀八は驚いたようだった。


てか一番驚いてンのは俺だァアアア!と主張したい、ものすごく。





セーラー服を前に微妙な雰囲気が流れ、料理を置いた銀八はその空気にいち早く動いた。


「あのよォ、誤解してるみてーだけど…」
「あんな物的証拠まで挙がってるのに、誤解もクソもあるかァアア!」
勢い良く詰るが、それからは声のトーンがダウンする。
だって、俺みたいな子供じゃ銀八みてーな大人を繋ぎ止めておける自信なんてねー。
いつでもそれは付き纏い続ける靄みたいなものだった。
銀八が好きだと言ってくれて、自分もその気持ちに気付いていく度に怖くなった。
早く大人になりたいのに、銀八は待っていてくれない、そんな気がして。
もう何から始まったのか分からない自分達の歪な恋は、何処へ向かっていこうとしているのだろうか。
自分の気持ちを知ったらなら、もう戻れないのではないか。
そんな風に考えてしまうばかりで、銀八の目が見れなくて俯いてしまうと、隣へと移動してきた銀八に頬を撫でられる。





「また、一人でそんな顔してる。…何でも俺に話してって言ってるでしょうが」
「…だ、って……、お、れ………」
「ったくよー、俺も不安になったりすんだよ。絆されてくれてんのかなァ、とか」
撫でられる指が優しくてハッと銀八を見れば、銀八もバツが悪そうに唇を噛んでいて、目を見開いてしまった。
昇華される事なく、その気持ちを抱いたまま付き合って行こうと覚悟した銀八の意思は計り知れない。
俺だったら苦しくて自分の心がパンクしそうになるから、きっと促される前に全て口にしてしまう。
それほどの思いを持って、俺を好きだと言ってくれた銀八のことを、俺は絆されたわけではない、同情したわけでもない。
それを伝えたくて、顔を上げれば料理をテーブルへと置いた銀八に抱き締められていた。
心臓が常より早い鼓動を伝えている事がばれそうだと顔を赤らめれば、銀八の心臓の音も早い。
それに益々顔を挙げられなくなりながらも、「じゃあアレは、なんなんだよ……?」と小さな声で問いかければあっさり口を割った。


寧ろ、ケロッとした口調が余計に恥ずかしさを覚えていた。





「え?何って俺からの誕生日プレゼントに決まってるじゃない?」
「そ、うか…、ってハァアア?」
そんな誕生日プレゼントなんて聞いたことねー!そんな風に絶叫すれば銀八は顔をくっつけて「初体験だな」なんて
嬉しそうにしている。
…どうやら本気のようだ、そういえば昨年のクリスマスにはチャイナ服やメイド服の店へ連れて行かれた。
クリスマスプレゼントで買ってやろうか、なんて言われたのを丁寧にお断りしたのを思い出した。


「せ、んせいのプレゼント、じゃねーし……ッ」
「まァまァ、十四郎もきっと気に入ると思うよ。…ね、?」
そういって耳朶に落とされた口付けに、ぎゅうと眼を閉じるしかなかった。
いつの間にかするりと入り込んだ先生との距離。
それに俺は戸惑うばかりで、俺が子供過ぎるのだろうか、と思ったことがあったけれどそれは違って。
先生も手探りだった事に気付いて、でも素直になれなくて。
いつも余裕があるように見せかけて、本当は余裕なんてないんだってこんな顔を見るのは久しぶりな気がした。
恥ずかしそうに眉を顰めて視線を逸らす銀八の顔を見つめれば、もっと先生の色んな顔が見たいと不意に思った。
自ら普段着のシャツに手を伸ばして脱いでいけば、ソファにあるセーラー服を手に取った。


「…十四郎、……?」
「……俺が気に入るか気に入らないかは、…先生…にかかってるんだ、からな…」
まだ明るい昼間っから銀八の目の前で自分だけが服を脱ぐ行為に羞恥を覚え、俯きながらズボンを脱ぎスカートを穿く。
やたら短いプリーツのスカートに「スースーするんだけど」なんて言いながら裾を引っ張る。





「…てか、短すぎね……?」
「トランクスが見えちゃうのもなんだし、それも脱いじゃう?」
「…ア、アホか…ッ……あ、ちょ、…とッ」
そのまま腕を引かれ銀八がソファに座る膝の上に乗せられてしまう。
正面から抱き合うように抱き締められれば自然と心許ない下腹部のスカートは捲り上がりそうになり、慌てて手で押さえる。
その様子に眼を細めた銀八は、前髪を軽く撫でて上げ額へ口付けを落とした。


「ご飯、冷めるから食べような?…お腹空いただろ?」
「う、うん……」
膝に乗せられ顔を赤らめていた俺は、その言葉に益々顔を赤らめる事になってしまう。
直ぐに触れられると思っていた優しい口付けや身体の熱に、食事の事を思い出させる銀八の声音に自分がいかに
銀八を求めているかも伝わって心臓は大きく跳ねるのだった。
(てか、この格好でご飯とかありえないだろーが…)
そう言いながら俺は銀八に大分感化されていると思う。
ソファに座って銀八特製の食事をする間も本当に大変だった。
口移しとか、甘いものを「あーん」とスプーンを向けてきたりするのを何とかやり過ごしながらも、勝手が違う格好に悪戦苦闘した。
少し手を伸ばせば、腹が見えるし、其処を抑えれば短いスカートから足が覗く。





「おいおい、先生をあんま煽らねーでくれるゥ?」
そんな風に言う銀八に顔を赤くしながら、銀八の料理を堪能した。
最後の方は全く味も分からなくなるほど身体が熱くなってしまったのは、最初から最後まで銀八のせいだと思いながら横にいる先生にもたれてしまった。
でも俺はどこか気づいている。
先生は、何時でも何処でも自分のせいにして、俺に逃げ道を作ってくれているという事を。
それが少し切なく感じ、キュ、と先生の服にしがみ付くのだった。













「ふァ、あ…ッ、や、ァ…脱がせ…ひぁッ」
「ダメダメ、だって十四郎に気に入ってもらうのが前提だもの」
「き、きにい、った…ッ、って…ッ」
食事にとっても時間を掛けられたせいですっかり油断しきっていた俺は、長い口付けから始まった銀八のお祝いに息も絶え絶えで全身が熱くて堪らない。
それなのに、セーラー服を纏ったまま脱がしてもらえず、上着の裾から差し入れられた大きな手に胸の突起を弄られ身体を奮わせる。
足を立てられ、短いスカートは最早隠すものは無いのに、それでも懸命に裾を持って隠そうとしてしまう。
飽きずに口付けられ、何度も吸われた唇は最早熱を帯びているほどで。
ちゅー好きだもんな?と小首を傾げられ、見破られていた思いが悔しい。
こうして一歩だけ、銀八に近づいた日であるのに銀八が大人である事は変わりないし、俺が子供であることも変わりが無い。
そう感じると自分がとても小さなことにこだわり続けるちっぽけな人間に思えてならない。
いつも自分だけ余裕がないように感じてしまう。
(…先に好きになった方が負けって…絶対嘘だ…)
思いの深さは、きっと今は…ドンドン深みに嵌っている俺と銀八ではどちらが深いかわからないに違いない。
長袖のセーラー服は汗ばんで肌に絡みつき、その中を大きな手で翻弄されてもどかしい。
両膝をすり合わせるとスカートがずり落ちそうで、手がおろそかになり口付けで溶かされそう。
弄られてもいない自身が熱を帯びていて、それを隠す手立てもなく昂ぶってしまうのを感じれば声が止まらなくなる。





「あ、あ…ッせ、んせェ…ッ、ああ…ッ」
「かわいー、胸弄られただけで、ここ苦しい?」
「や、ぁあ…触っちゃ、…や……ッ、ひあ…ッ」
先生の手が熱を帯びた其処を撫でれば、其処はすでに出してしまったかのように濡れていくのが分かりキュッと目を閉じてしまう。
先生が触った個所がぐちゃ、と音を立てたのすら伝わるような気がして。
それでも余裕めいた先生が「わぁお」なんて声を上げるのを聞きながら唇を噛む。
もどかしくて、悔しい。
だったら、先生にも余裕をなくしてもらおう。
そうひらめいたが早いか、するりともう濡れてびしょびしょになったトランクスに指を引っ掛けて脱いでしまえば、今まで押さえていたスカートを捲ってみせる。
其処は先走りの蜜が毀れ、濡れているのがわかりゆっくり開いていけばスカートゆえ引っ掛かりなく先生に晒すことになる。
ごく、と喉を鳴らす銀八の表情が見れず視線を逸らしてなんとか呟く。


「気に入らせてくれ、るんだろ……?」
「…ホント、かなわねェなァ…、明日起きれなくてもしらねーぞ?」
「そのつもりじゃなかったのか、よ、…あァア――…ッ!」
わざと俺が部活が出来ねェ日を選んだくせに、そんな風に悪態を付こうとすればしとどに濡れた尖端の
滴を掬って後孔に指を含められ異物感に声を上げてしまう。
拒絶するように収縮する内壁を押し上げるように指が侵入を果たせば、息を吐いて先生は眼鏡を外した。
今まで眼鏡越しに見ていた眸は随分余裕めいて見えたけど、本当はずっとこんな目を隠してたんじゃないかと思えるほど。
余裕をかなぐり捨てた必死な眸で此方を見下ろしていた。
それに自身が大きく跳ねるのを感じれば、内壁が少し緩まって銀八の指を許す。
そうすれば、苦しくとも俺よりも俺の身体を知っている銀八の指は気持ちいい箇所を見つけ出す。





「ぁあ、あー…ッ、せ、んせ…ッ」
腰が抜けるような感覚に、確かにその感覚を与えているのは先生なのに、先生に向かって手を伸ばす。
助けを求めているのか、それとももっと他のものを求めているのか判断が出来なかった。


「アァあ、…あ、あああ――……ッ、ぃい………ッ」
セーラー服を纏ったまま座る先生にしがみつくように、先生の熱を自重でもって飲み込んだ後は、慣れるまで再び口付けをされ、俺が焦れるまでそれは続いた。
口付けの甘さと、ドクドクと俺の胎の中で鼓動を伝える先生自身が俺の身体を変えていく。
ぐずぐずと崩れて溶けてしまうのではないかと尻を擦りつける様に揺すれば、強く上下に揺すられ
吸い付くように内壁が先生自身に絡み付いていくのが分かる。
生々しくもそれは、俺の隠しようもない先生への思いのような気がして先生にしがみつく。





「…俺も、十四郎の中、すっげイイ…」
そう陶然と呟く先生の声が耳に落ちると同時に身体の方が反応してキュウキュウ締め付けてしまった。
それに喉を震わせながらも再び口付けられ、それから再び角度を変えて上下に揺さぶられる。
その動きに腰を揺すり答えようとするが、それも出来ずにしがみついて声を上げるのみだ。
しかし、先生も締め付ける内壁に耐え切れなくなったような切羽詰ったそんな動きを見せ、俺は声なき悲鳴を上げるしかなく。
何度もフラッシュを焚かれたようなそんな光の渦に飲み込まれていくのだった。







意識を取り戻したのは数分後なのか、数秒後なのか。
短い時間なのだろう、まだ銀八自身を受け入れたままである状態の羞恥よりも汗や色々な液体塗れに
なっているセーラー服に気づいた。





「…なァ、コレ、もう…いいだろ…?」
「ん?プリーツから伸びる白い足とか、腹チラとかいいのに勿体ねェ…、まだ色々あるよ?」
「は、何言って、…?ひゃ、…ッ、ば、ばか…ッぁ」
スカート捲って誘ってくれるしね?そんな風に耳元に囁かれ、身体を倒してきた銀八に押し倒され
そのまま再び奥まで銀八自身を受け入れてしまう。
再び熱くなる身体を今度は持て余す事無く、全身でお互いに感じ合う。
俺も先生も互いには我慢が効かないって事が分かったから。





俺は少しだけ背伸びして、先生は少しだけ屈んで。


キスをするのだ、何度でも。







HAPPYBIRTHDAY!!